打ち首間違いなし(^^ゞ

たつのの地に「豪農・永富家」というのがあるのを初めて知った。
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時間があったので偶々訪問しただけの事であったが、とても印象に残る?体験。
訪問した日は管理事務所の担当者が「今日はお茶のお稽古をしているので内部はご覧戴けません」と。
別段それでも良い、外から拝見するのと、資料館をのぞけるだけで十分見応えがありそうだ。

驚きながら屋敷の周辺を拝見、前栽を拝見、そして資料館。更には道を挟んだ所にも「永富」の表札がかかった立派な建物があるので、門をくぐって中に入ってみる。
その直後「どちら様ですか?」と険しい目で我々を見つめる老人。
「永富家の関連施設かと思って」と話すと「ここは個人宅です」。
「そうでしたか、失礼しました。そうすると世阿弥の生母像というのはどちらに?」と、こちらの目的を話すと、その険しい目つきの老人は「其れは、そっちです!」と、かなりつっけんどんに目の前の付属庭園を指さされた。
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「有り難う御座いました」と、失礼を詫びつつそこを出て付属庭園を一回り。
そして再度永富邸の前に戻ってくると、先ほどの老人が向こうから近づいてくる。

そして老人は言う「普通はそっち!とだけ言うのだが、あんたらは人品卑しからざる雰囲気を持っているからお茶でも飲んでいってもらおう」と(^^ゞ
永富家の母屋は、お茶の稽古日で使っていると云う事だったので、縁側なり土間に置かれた床几に座って緑茶なり番茶でも出してやろうかと云う所と想像していたら、なんとその老人、母屋の内部に向かって「おぉ~いッ!」。
中から出てきた若い人に「この人達にお茶を接待しろ」と。
ん?この老人は誰?

そして急かされた我々一行四人は、いくつかの部屋と廊下を通り抜けてお茶室に案内された。
そこにはひと時代かふた時代前の気むずかしそうな老婦人。
足を骨折したとかで、床の間を背に椅子に腰掛けてちょっと興味深そうに我々一行四人をジロリ(^^ゞ

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私は邸内を拝見して回って、そこに脇坂家の家系図があったり、鹿島建設中興の祖「鹿島守之助(外交史研究家・法学博士・参議院議員・国務大臣)」の生母の像があったり、更には世阿弥の生母の像などもあったので、その辺りの関わりと、現在の当主や先程の険しい目つきの老人の関係などを聞いてみた。
「当主は私です!」
揶揄するなら、現在では「化石」と言って良いような老婦人は、いささか無愛想に答える。
「先ほどの男性の方は?」
「事務の人間です」
ん?事務の人間が母屋内部に向かって「おぉ~い」は無かろうし、それに従って我々をお茶室に案内などは、どうにも話に整合性がつかない??
しかしその化石老婆は殆どにべも無くそんな答。
其れでは「鹿島守之助」については答えて貰えるだろうと質問してみたら、「アレは私の叔父です」とでも答えて貰えれば良かったのだが(調べてみたら事実そのよううなのであるが)、イマイチ要領を得ない答で、しかしそのニュアンスの中には「事業などというものは卑しいもの、学問に携わる人間が第一等の人」という妙に厳しいニュアンス。

そうこうするウチにお茶が運ばれてきた。
件(クダン)の化石老婆(失礼!)は「この子は東大を一番で卒業したのです。やっぱり国立大学の子はしっかりしています。私立大学の子は落ち着きが無く無駄があります!」。

そして要らぬ質問をした私など眼中に無いとでも云う雰囲気で、この日一緒に出かけたH子さん相手に能だの謡などの話題。
その方面に心得のあるH子さんが、気後れする事無くうまく話を合わせてくれて、化石老婆はかなりご機嫌を良くしてくれたようだった(^^ゞ

私の興味には答えてくれない(^^ゞ 余計な問いはするな!と云う雰囲気。
ご自分の世界で完結されているらしい、その世界の事をのみ語る。
しかし語られている事が全く無意味というのでは無く、確かに大事な事も語られる。
ただ、忌憚なく言わせて貰えるなら、何かを原因とした屈折した感情に支配されて、老齢でもあろう些かどころでは無い意固地な面が前面に出ている。

どう考えても私のペースに引き込む事など出来そうも無く(^^ゞ 実に窮屈にお茶を頂いたが、H子さんが居なければ、さてどうなっていたのか?
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お茶室を出たら、水屋に待機していたお稽古の面々が笑顔で送ってくれたが、その笑顔は「大変でしたね、よくぞ話が合わせられましたね」という、僅かに憐れみの気配が漂っていた(^_^;)

其の後、予約していたそれなりに高級感漂うステーキの店に足を伸ばしたのだが、その店がなにやら大衆食堂のように見えてしまうと云う、実に貴重?な体験であった(^_^;

因みに永富家の系譜をネットで調べたら、前の鹿島守之助あり、その鹿島家は中曽根康弘にまで縁が広がり、永富家は楠木正成から世阿弥からと、まぁ私なんぞは歴史の舞台では塵の一つにも数えて貰えないような格差(^^ゞ

このブログがまさか件の化石老婆に見つかる事も無かろうが、もし見つかりでもしたら、「化石老婆」などと口走った私は、間もなく永富家から使わされた刺客に一刀両断、打ち首間違いなしであるヽ(^。^)丿

註(万一関係者の目に触れた場合の事を考えて)
・・・化石は化石故にそこから学べるものが多くあるのも事実(^^ゞである、多分・・・

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Commented by 曽和正宏 at 2017-05-10 16:54 x
面白いお話ですね。
一昔前のドラマみたいです。家系を大切に守っておられるのですね(; ̄ー ̄A
Commented by tennkozann at 2017-05-10 17:18
まぁ~なんだか凄かった(^^ゞ
by tennkozann | 2017-05-10 15:37 | Comments(2)