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贅言とは 言うまでもなく 言う必要のない事・・である


by tennkozann

お盆偶感

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膝を痛めてしまって正座の出来ない棚経(^^ゞも、ほぼ半分終わった。
僧侶になって一番多かった時期の三分の一くらいを、当時の倍以上の日数を掛けて回っているのだから楽なもの!と言いたいところだが、これが中々しんどいことにも楽なことにも慣れてしまうのが人間のようだ(^^ゞ

都市部の棚経は車で移動するので中途で種々考えることがある。

思えば、我々団塊世代が生きてきた時代は、大人になりかけた頃に高度成長が始まり、子育てが終わった頃にはバブルがはじけ・・・と云う時代。

丸35年の住職生活で、各檀家さんの変容(栄枯盛衰)を目の当たりに見て、誰もが知る平家物語の冒頭『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ』が、普遍の真理である等と云う事をつい思ってしまう。

しみじみ「人生はトータルなのだ」とまたぞろ思う。
人生はトータルで幸せにならなければ意味が無い。
若い頃のほんの一瞬、天下を取った気分を味わって、その後さんざんの後半生などと云うのは宜しくない。

人間模様・人生模様・・・僧侶にとってのお盆は、それを一気にまざまざと見せつけられる、そういう季節でもある。

by tennkozann | 2018-08-10 17:45 | Comments(0)